ウエイトリフティングの「ポジション」と「局面分け」


credit hookgrip

ウエイトリフティングには実は「6つのポジション」「5つの局面」があります。

これらを理解しているとリフティング動作の理解も格段に早くなることに加え、トレーニングの選択肢も大幅に増えます。また、当サイトではこれからトレーニング方法や、プログラム作成に関しての記事を書いていく予定ですが、その上でこれらの用語を理解していることは必須となります。

専門用語が多いため分かりづらいかもしれませんが、図を見ながら覚えていって下さいね。まずはスナッチからです。

 

「スナッチ」の局面分け


図1.スナッチ動作のポジション,及び局面分け.Credit hookgrip

まずスナッチの動作は大まかに6つのポジションで表現されます(図1参照)。

「①スタート姿勢

「②バーが膝の高さ

「③パワーポジション

「④フルエクステンション

「⑤キャッチ姿勢

「⑥完全に立ち上がった姿勢

この6つのポジションを基に、 スナッチ 動作は各局面に分類されます。それではスナッチを構成する一つ一つの局面を見ていきましょう。

 

ファーストプルFirst Pull)

バーベルを「スタート姿勢」から「バーが膝の高さ」まで引き上げる局面を「ファーストプル」と言います。

この局面では主に膝関節の伸展によってバーベルを上昇させます。

 

トランジション(Transition

「バーが膝の高さ」から「パワーポジション」まで移行する局面を「トランジション」と言います。

「バーが膝の高さ」において伸展した膝関節の角度を、”屈曲”または”維持”しながら上体を起こしてくることで、「パワーポジション」を取ります。このポジションでは肩・股・足関節がほぼ一直線上になり、バーはおよそ股関節の高さにあります。

 

セカンドプル(Second Pull

「パワーポジション」から足、股、膝関節を「フルエクステンション(Full Extension: 完全伸展)」させる局面が「セカンドプル」です。

この局面で強く地面を押すことで、足・膝・股関節が一気に伸展し、それに伴ってバーベルが上方向に大きく加速されます。

 

ターンオーバー(Turnover) / サードプル(Third Pull

「フルエクステンション」後にバーベルの下に体をすばやく落としこんで「キャッチ姿勢」になるまでを「ターンオーバー(サードプル)」と言います。

「Turnover」には「急転、反転、折り返し」などの意味があり、フルエクステンションからすぐさましゃがみ込むことを表現しています。またこの局面は「Third Pull」と呼ばれることもあり、これはリフターが自分自身の体をバーの下に引っ張り込む(Pull)という動作イメージから来ていると思われます。

 

リカバリー(Recovery

「キャッチ姿勢」から立ち上がり、「立ち上がった姿勢」で静止するまでが「リカバリー」です。

競技会ではこの「立ち上がった姿勢」で、バーベルを頭上で保持したまま静止することで、スナッチの成功とみなされます。

 

スナッチの局面分けは以上です。

 

 

 

続いてクリーンです。クリーンの「局面分け」はスナッチと同様なので省略します。しかし各「ポジション」、特に「キャッチ姿勢」に違いがあります。

 

「クリーン」の局面分け


図2.クリーン動作のポジション,及び局面分け.Credit hookgrip

クリーンのキャッチ姿勢では、バーベルを両肩・および鎖骨の上で支えます

また、スナッチよりもバーベルを握る手幅が狭い注1ことにより、各ポジションでの関節角度、バーの位置に多少の違いが見られます。特にパワーポジションにおいて、スナッチではバーの位置がおよそ股関節の高さにありますが、クリーンでは太ももの上部から中間あたりにきます(腕の長さや手幅などにより個人差はあります)。

注1)これは実際やってみるとわかりますが、手幅が広すぎるとキャッチ姿勢で肘を前方に挙げることができず、肩でバーを支えることができません。

 

 

以上がスナッチとクリーンの「ポジション」及び「局面分け」の説明でした。

ここで説明した用語はトレーニング現場でも頻繁に使われています。しっかりと理解して、ご自身のトレーニング・コーチングでも活用してみて下さいね。

 

引用:

友人の記事も引用しました。The position statement: the power position from five rings athletics

Ho, L. K., Lorenzen, C., Wilson, C. J., Saunders, J. E., & Williams, M. D. (2014). Reviewing current knowledge in snatch performance and technique: The need for future directions in applied research. Journal of Strength and Conditioning Research, 28(2), 574-586.

 


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